【プロが教える】原付売却でヤフオク(個人売買)をおすすめしない本当の理由
「原付スクーターをヤフオクで売るのは、最もコストパフォーマンスが悪い選択肢の一つ」です。
「中間マージンがないから高く売れるはず」という淡い期待は、現代の複雑な個人売買のリスクと、2024年以降の物流・法規制の変化によって、もろくも崩れ去ることが多いのが現実です。なぜプロがヤフオクを避けるよう助言するのか、その裏側にある「深すぎる理由」を解説します。
リスク1:法的な「地雷」を踏む可能性がある
以前は「ノークレーム・ノーリターン(NCNR)」という言葉が魔法の呪文のように使われてきました。しかし、現代の取引においてこれは通用しません。
「知らなかった」では済まない契約不適合責任
現在の民法では、出品ページに記載がなかった不具合(エンジンの異音、フレームの歪み、電装系の接触不良など)が引き渡し後に発覚した場合、「契約不適合責任」を問われるリスクがあります。
特に原付は車検がないため、プロによる定期点検を受けていない車両がほとんどです。自分でも気づかないうちに「壊れかけている箇所」があり、それが原因で返品や修理代を請求されるトラブルが急増しています。

リスク2:物流コストの「逆転現象」
2024年問題以降、物流業界の人手不足によりバイクの輸送費は高騰しています。原付という「安価な乗り物」において、この配送料は致命的なネックとなります。
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配送距離 |
配送料の目安(2025年現在) |
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近隣エリア(東京~神奈川など) |
約15,000円 ~ 18,000円 |
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中距離(東京~大阪など) |
約25,000円 ~ 35,000円 |
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遠距離(東京~北海道・沖縄など) |
約45,000円 ~ 65,000円 |
もし、落札後に「エンジンがかからない」とクレームになり、返品を受けることになったらどうなるでしょうか? 往復の送料だけで数万円。 1~2万円で売れたはずの原付で、大赤字を背負うことになります。ヤフオク事務局はこの手の「機械の不調」に関するトラブルには一切介入してくれません。
手間3:目に見えない「時間的コスト」の浪費
ヤフオクで出品するには、驚くほど多くの工程が必要です。
- 出品準備:車体を磨き、明るい時間帯に10枚以上の写真を撮り、詳細なスペックや消耗品の状態(タイヤの溝、ブレーキの残りなど)を記述する。
- 質問対応:「最高速は何キロ出ますか?」「現車確認したいです」といった、購入意欲が不明瞭な相手への対応。
- 手数料:LYPプレミアム会員費に加え、バイク本体のカテゴリ手数料(出品・落札で数千円~)がかかります。
【最も危険】名義変更トラブルの恐怖
一番の頭痛の種は名義変更です。
「あとで名義変更しておきますね」と言って去った落札者が、そのまま名義を変えずに走り続けるケース。もしその相手が事故を起こしたり、駐禁を切られたりした場合、通知と責任の矛先はすべて「前の所有者であるあなた」に届きます。 これを解決するための心労は、数万円の利益を遥かに超えるストレスとなります。
プロの視点:2025年「原付一種の絶滅」が査定に追い風を吹かせている
ここで一つ、新しい発見をお伝えします。実は今、中古バイク買取業者の間では「程度の良い50cc原付」の確保が急務となっています。
2025年11月をもって、排ガス規制の影響で従来の50ccエンジンの生産が終了します。今後は125ccベースの「新基準原付」が登場しますが、これまでの50ccにこだわりを持つ層の需要は根強く残ります。
つまり、ヤフオクで素人相手に安値で買い叩かれたり、クレームのリスクに怯えたりするよりも、今ならプロの買取業者に依頼した方が「意外な高値」がつく可能性が高まっているのです。業者は海外への輸出ルートや自社での整備工場を持っているため、動かないバイクでも価値を見出してくれます。
- 車検がないため潜在的な故障が多く、クレームになりやすい。
- 「契約不適合責任」により、返品不可と書いても法的責任を問われる。
- 車両価格に対して送料が高すぎて、返品時のリスクが壊滅的。
- 名義変更をされないと、税金や交通違反の督促が自分に来る。
- 写真撮影、質問回答、発送手配など、拘束される時間が長すぎる。
- 2025年問題により、買取業者の査定額がヤフオク相場に肉薄している。
まとめ:賢いライダーは「安全」と「時間」を売らない
バイクは命を乗せて走る精密機械です。それをプロを介さず個人間で売買することは、たとえ原付であっても重い責任が伴います。売った後の安心感、そして名義変更などの面倒な手続きをすべて無料で代行してくれるメリットを考えれば、買取業者に依頼するのが現代の賢い選択です。
あなたの愛車が、トラブルに巻き込まれることなく、次のオーナーへと健全に受け継がれることを心から願っています。
