PCX150とPCXハイブリッドの違いを比較
ホンダ PCX150
2012年6月7日に「PCX150」が新登場。型式は、JBK-KF12
PCX150は、PCX(125cc)をベースにした排気量を152tへ拡大した軽二輪。自動車専用道路を利用できる排気量サイズとなりツーリングなどの利便性が高まった。エンジンは、グローバルエンジン「eSP」を搭載。前後14インチ、アイドリングストップ機構、前後連動コンビブレーキなどを装備。メットイン容量は、25リットル。車両重量は、129kg。製造は、タイ。車体色は、2色(パールヒマラヤズホワイト、ミレニアムレッド)の設定
2013年1月17日にカラーの追加。
車体色に新色(マットガンパウダーブラックメタリック)が追加され、継続色2色(ホワイト、レッド)と合わせて全3色の設定。
2014年5月16日にフルモデルチェンジ。型式は、JBK-KF18
全灯火器にLEDが採用されたり新設計のフロント・リアカウルを採用されたり、燃料タンク容量が増えるなどしました。製造をベトナムへ移管。車体色は、全て新色の3色(マットテクノシルバーメタリック、ポセイドンブラックメタリック、バールジャスミンホワイト)の設定。
PCX150のKF12とKF18の詳しい違いはこちら。
2015年5月22日にカラーの追加。
車体色に新色(キャンディーノーブルレッド)が追加され、継続色3色(パールホワイト、ブラック、マットシルバー)と合わせて全4色の設定。
2016年4月22日にカラーチェンジと「PCX150 Special Edition」の発売。
車体色に新色(パールダークアッシュブルー)が追加され、継続色3色(パールホワイト、ブラック、マットシルバー)と合わせて全4色の設定。
「PCX150 Special Edition」は、白or黒の車体色をベースに、それぞれフロントカバーからボディカバー、グラブレールにかけて赤のストライプを配し、シートのステッチ、リアサススプリング、ボディカバー側面の立体エンブレムなどに赤でアクセントをつけた受注期間限定モデル。
2017年2月10日にカラーチェンジ。
車体色に新色3色(クリッパーイエロー、キャンディーロージーレッド(ツートーン)、ポセイドンブラックメタリック(ツートーン))を追加、継続色3色(パールホワイト、ブラック、ダークブルー)と合わせて全6色の設定。
2018年4月20日にフルモデルチェンジ。型式は、2BK-KF30。
エンジンは、eSPの仕様を変更し、耐久性、静粛性、燃費性能が向上。フレームが新設計のダブルクレードルタイプへ変更。フロントの顔回りの変更。ワイド化されたタイヤ、シート下スペースの容量が3リットル増え25リットルから28リットルに、スマートキーの採用などの変更が行われた。PCX150は、ABS仕様も選択できるようになった。車体色は、4色(キャンディラスターレッド、ポセイドンブラックメタリック、パールジャスミンホワイト、ブライトブロンズメタリック)の設定。
PCX150のKF18とKF30の違いはこちら
2020年2月28日に限定カラーを発売。
車体色は、2色(マットイオンブルーメタリック、マットギャラクシーブラックメタリック)の設定。
2021年1月28日にフルモデルチェンジした「PCX160」を発売。型式は、2BK-KF47
従来の排気量149ccから156ccに拡大し、名称が「PCX160」となった。環境性能を強化した「eSP+」エンジンを搭載。動弁機構の4バルブ化により高出力化を実現。後輪のスリップを抑制する Honda セレクタブルトルクコントロール、リアのホイールが13インチにサイズダウン。タイヤの幅は、前後とも1サイズアップ。充電用のソケットは「USB Type-C」に変更、新設計のフレーム、フロントABSを採用。シート下スペースの容量が2リットル増え30リットルとなった。車体色は、4色(パールジャスミンホワイト、キャンディラスターレッド、ポセイドンブラックメタリック、マットディムグレーメタリック)。
PCX150とPCX160の違いの比較は、こちら。
PCXとPCX160の違いの比較は、こちら。
ホンダ PCXハイブリッドの歴史
2018年9月14日に「PCXハイブリッド」が新登場。型式は、2AJ-JF84
量産用オートバイでは世界初となるハイブリッドシステムを搭載。容量23Lのメットインスペース後方に48Vリチウムイオンバッテリーを搭載し、ACGスターターに駆動アシストの機能を追加。変速モードを、適度なアシストで低燃費に寄与するDモードと、アシストを強めてよりスポーツ性を高めたSモードに切換が可能。PCX150にオプション設定された前輪のみ動作するABSを標準装備。車両重量は、135kg。製造は、ベトナム。車体色は、1色(パールダークナイトブルー)の設定。
2021年1月28日にフルモデルチェンジした「PCX e:HEV」を発売。型式は、2AJ-JK06
PCXハイブリッドがフルモデルチェンジされ名称が「PCX e:HEV」になった。エンジン始動などで用いられるACGモーターが駆動力のアシストを行うところなど、ハイブリッドシステムの基本は踏襲したがエンジンは、新型の水冷単気筒となり、4バルブ化された。後輪のスリップを抑制する Honda セレクタブルトルクコントロールを採用。ABS付きのブレーキは前後ともディスク式となった。リアのホイールは、前モデルまでの14インチから13インチにサイズダウン。タイヤの幅は、前後とも1サイズアップされた。フロントポケットに「USB Type-C」の充電ソケットが設けられた。シート下スペースの容量が1リットル増え24リットルとなった。車体色は、1色(パールジャスミンホワイト)。
ここでは、
2018年4月20日発売のホンダ PCX150 ABS(型式 2BK-KF30)と
2018年9月14日発売のホンダ PCXハイブリッド(型式 2AJ-JF84)
の違いを比較しました。
PCX(型式 2BK-KF30)とPCXハイブリッド(型式 2AJ-JF84)のスペックの違いを比較
※数字が大きい方をこの色にしています。
タイプグレード名 | PCX150 ABS | PCX HYBRID |
---|---|---|
モデルチェンジ区分 | タイプ追加 | 新登場 |
型式 | 2BK-KF30 | 2AJ-JF84 |
発売日 | 2018年4月20日 | 2018年9月14日 |
仕向け・仕様 | 国内向けモデル | 国内向けモデル |
全長 (mm) | 1925 | 1952 |
全幅 (mm) | 745 | 745 |
全高 (mm) | 1105 | 1105 |
ホイールベース (mm) | 1315 | 1315 |
最低地上高(mm) | 137 | 137 |
シート高 (mm) | 764 | 764 |
車両重量 (kg) | 131 | 135 |
最小回転半径(m) | 1.9 | 1.9 |
乗車定員(名) | 2 | 2 |
燃料消費率 国交省届出(60km/h走行時)(km/L) | 52.9 | 55 |
燃料消費率 WMTCモード値(km/L) | 46 | 51.9 |
原動機型式 | KF30E | JF84E-K96 |
原動機種類 | 4ストローク | ハイブリッド |
気筒数 | 1 | 1 |
シリンダ配列 | 単気筒 | 単気筒 |
冷却方式 | 水冷 | 水冷 |
排気量 (cc) | 149 | 124 |
カム・バルブ駆動方式 | OHC(SOHC) | OHC(SOHC) |
気筒あたりバルブ数 | 2 | 2 |
内径(シリンダーボア)(mm) | 57.3 | 52.4 |
行程(ピストンストローク)(mm) | 57.9 | 57.9 |
圧縮比(:1) | 10.6 | 11 |
最高出力(kW) | 11 | 9 |
最高出力(PS) | 15 | 12 |
最高出力回転数(rpm) | 8500 | 8500 |
最大トルク(N・m) | 14 | 12 |
最大トルク(kgf・m) | 1.4 | 1.2 |
最大トルク回転数(rpm) | 6500 | 5000 |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション | フューエルインジェクション |
燃料供給装置形式 | PGM-FI | PGM-FI |
燃料タンク容量 (L) | 8 | 8 |
満タン時航続距離(概算・参考値) | 423.2 | 440 |
エンジン始動方式 | セルフスターター式 | セルフスターター式 |
点火装置 | フルトランジスタ式 | フルトランジスタ式 |
点火プラグ標準搭載・型式 | MR8K-9 | - |
搭載バッテリー・型式 | GTZ8V | - |
バッテリー容量 | 12V-7Ah 10HR | - |
エンジン潤滑方式 | ウェットサンプ式 | - |
エンジンオイル容量※全容量 (L) | 0.9 | - |
エンジンオイル量(オイル交換時) (L) | 0.8 | - |
推奨エンジンオイル(SAE粘度) | 10W-30 | - |
クラッチ形式 | 乾式・多板・遠心 | - |
変速機形式 | Vベルト式・無段変速 | - |
フレーム型式 | ダブルクレードル | ダブルクレードル |
キャスター角 | 27°00´ | - |
トレール量 (mm) | 85 | - |
ブレーキ形式(前) | 油圧式ディスク | 油圧式ディスク |
ブレーキ形式(後) | 機械式リーディングトレーリング | 機械式リーディングトレーリング |
ブレーキオイル適合規格 | DOT 4 | DOT 4 |
懸架方式(前) | テレスコピックフォーク | テレスコピックフォーク |
フロントフォークタイプ | 正立フォーク | 正立フォーク |
懸架方式(後) | ユニットスイング式 | ユニットスイング式 |
ショックアブソーバ本数(後) | 2 | 2 |
タイヤ(前) | 100/80-14 | 100/80-14 |
タイヤ(前)構造名 | バイアス | バイアス |
タイヤ(前)荷重指数 | 48 | 48 |
タイヤ(前)速度記号 | P | P |
タイヤ(前)タイプ | チューブレス | チューブレス |
タイヤ(後) | 120/70-14 | 120/70-14 |
タイヤ(後)構造名 | バイアス | バイアス |
タイヤ(後)荷重指数 | 55 | 55 |
タイヤ(後)速度記号 | P | P |
タイヤ(後)タイプ | チューブレス | チューブレス |
タイヤ標準指定空気圧(乗車定員時・前) | 2 | - |
タイヤ標準指定空気圧(乗車定員時・後) | 2.25 | - |
ヘッドライトタイプ(Hi) | LED | LED |
テールライトタイプ | LED | LED |
スピードメーター表示形式 | デジタル | デジタル |
メーター表示 |
燃料計 有 時計 有 |
燃料計 有 時計 有 ツイントリップ 有 |
車両装備 |
ハザードランプ 有 アンチロックブレーキ(ABS) 有 アイドリングストップ 有 DCソケット 有 ヘルメット収納 有 シート下収納(シート下トランク) 有 センタースタンド 有 |
アンチロックブレーキ(ABS) 有 走行モード切り替え 有 アイドリングストップ 有 DCソケット 有 ヘルメット収納 有 シート下収納(シート下トランク) 有 センタースタンド 有 |
メーカー希望小売価格/カラーバリエーション |
PCX150 373,680円(消費税抜き本体価格 346,000円/消費税 27,680円) キャンディラスターレッド、 ポセイドンブラックメタリック、 パールジャスミンホワイト、 ブライトブロンズメタリック PCX150 ABS 395,280円(消費税抜き本体価格 366,000円/消費税 29,280円) キャンディラスターレッド、 ポセイドンブラックメタリック、 パールジャスミンホワイト、 ブライトブロンズメタリック |
432,000円(消費税抜き本体価格 400,000円) パールダークナイトブルー |
国内年間計画販売台数 |
6,000台(PCX150とPCX150ABSの合計) ※PCX150の年間販売台数の推移は、こちら。 |
2,000台 |
製造国 | ベトナム | ベトナム |
PCX150とPCXハイブリッドの違いを比較
インプレ見るとPCXハイブリッドは、150tクラス程のトルク感はないけど、走り出しのトルク感が125tより優れていて、エンジンの回転数もゆっくりと上がって行くと書かれてる。
60km/hまでの加速ならPCXハイブリッドの方が速いと思う。トップスピードは、PCX150の方が上。
PCXハイブリッドをレンタルした。Sモードで再アシストして調子乗ってたらすぐバッテリーを使い切るね。速いけど常時使える物じゃないと実感した。そういう意味ではPCX150のが安定してるかも。
●PCX150
・最高出力15ps
・車重131kg
・燃費52.9km/L
・373,680円
●PCXハイブリッド
・最高出力12ps(エンジン)+1.9ps(モーター)
・車重135kg
・燃費55.0km/L
・432,000円
紺色は、ハイブリッドしかない。
収納を減らしてまでハイブリッドを選ぶメリットは小さいと思う。燃費や航続距離が伸びるわけでもないからね。PCX150なら高速走れるし。
最初の1歩は出足の良いモーターのせいでJF84がリードできるけど、それは「せーの!」でアクセルを開けるのが前提であって、実際の信号ダッシュだと青になるタイミングが事前にわかるからPCX150の方はコンマ何秒か速くアクセルONで帳消しになると思う。最大アシストの3秒間は互角の加速で、その後はPCX150に少しづつ離される展開になると思う。
KF30は、JF81よりパワーもトルクもあるけど、JF84のアシストを上乗せしたトルクがわずかに1.4超える。KF30は、8%ハイギア。なので結果は予測できる。
PCXハイブリッドの走りに関しては
・アクセルを「同時に開ければ」2〜3馬身の差をつけれる
・その後、中速域までの加速はPCX150相当。
・高速域での加速や最高速はPCX125と同等。
つまりシグナルGPだとPCX150側がコンマ何秒か早めにアクセルオンすれば0〜40km/hまで横一線でその後じわじわ離される展開になりそう。
PCX150に無いHVのアシストならではの応答性自体の良さがある。
●PCXハイブリッド
・432,000円
・メットインが狭い
・4秒間はPCX150並みの加速
・燃費は125と同程度
・維持費は125と同程度
・高速は走れない
●PCX150
・395,280円
・メットインは、125と同じ
・ずっと150並みの加速と最高速
・燃費は125より若干悪い
・維持費は250並み
・高速や自動車専用道路が走れる
KF30 ドライブ/カウンター 15T/55T カウンターシャフト/ファイナル16T/43T
JF84 ドライブ/カウンター 16T/53T カウンターシャフト/ファイナル14T/45T
PCX150は、8%もハイギヤードだから、加速はPCX125HVに分があると思う。
ギヤ比はそれぞれ一次減速比と二次減速比に相当する。
KF30 55/15=3.667 43/16=2.688
JF84 53/16=3.312 45/14=3.214
速度の計算は、
速度(km/h) = エンジン回転数(rpm)×60×タイヤ外周(mm)×1E-6/(最終変速比×一次減速比×二次減速比)だから
後輪120/70-14の外周が1645mmとして、
GPS速度は8900rpmだとJF81/JF84が102km/h、KF30が110km/h
アシスト上限の7000rpmだとJF81/JF84が80.1km/h、KF30が86.6km/h
メーター読み+6km領域とすると、それぞれ86km/h、92-93km/h
ここで気になるのは、PCX150の一次二次減速比の比率が、
KF18→KF30で極端にドライブよりになった事。
KF30は、センタースプリングがJF84と共通でトルクカムは、JF81/JF84と違う。
普段PCX150に乗っててPCXハイブリッドに試乗してみたけど、出足の加速感は、PCX150より速く感じた。でも回転が上がると電動アシストが減るから最高速度は、PCX150が上だと思った。
某サイトの検証だと普段使いの0-80qまではPCX150よりPCXハイブリッドのが速かった。何故なのかは不明だけど。PCXハイブリッドは、税金や保険が上がって燃費が下がる150ccのネガティブな面を消してくれた。
パワーが欲しい人でPCX125でなくてはならない特殊な事情がない限り普通PCX150選ぶけど、金もある事情もある人は、PCXハイブリッドだろうね。
PCX150は、高速と専用道路が走れるし、PCXハイブリッドより排気量が大きくてメットインが広いのに車両価格が安い。
開発者の話では、ゼロヨン加速は、PCXハイブリッドよりPCX150の方が速いらしい。
PCX150は、PCXに+3万円で買えるけど、PCXハイブリッドは、PCXに+9万円もする。電動アシストがその価格差の価値があるかは、微妙。
最終変速比 一次 二次
JF84 0.810 3.312 3.214 8.622
KF30 0.810 3.666 2.687 7.978 ← +8.06%ハイギア
俺はシミュレーションからHVを選んだ。
PCXハイブリッドは、アシストが効く速度域(70km/h位まで)なら分があるけど、それより上ではPCX150に勝てないと思う。
搭乗者体重+装備重量が65kgの場合、torque-weightレシオ
PCXハイブリッド(135kg+65kg)/(12+MAX4.3)= 12.27
PCX150(131kg+65kg)/14 = 14.00
変速比幅の比(大きい方がワイドレシオ)
3.148(JF84) 3.111(KF30)
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